Anycubic i3 Mega(以下 AI3M)は,2017年頃に発売され,安価かつ剛性の高いフレームと組み立ての容易さから,多くのユーザーに利用された3Dプリンタ.
一方で,冷却ファンやドライバの騒音が大きく,純正ファームウェアや制御基盤も古く時代遅れ.オートレベリング機能も無ければ,当時としては先進的だったUltraBaseも摩耗劣化が著しく交換部品の入手も難しくなってきている.
発売から年数は経過しているものの,そのシンプルな構造により改造ベース機として十分な性能を持っており,(それなりに手間のかかる手術が必要ではあるものの)制御基板やファームウェアを更新することで現役で活躍できる.
本記事では,それらの課題解決のために行った改造や設定変更をまとめる.
静音化
純正状態では,モーターやモータドライバの駆動ノイズ,冷却ファンの騒音,マシン本体の振動など,それなりにうるさい.原因となるパーツを交換して24時間気兼ねなく稼働できるようにする.
モータドライバ交換+Marlin2.0
ステッピングモータドライバを交換することで,モータ駆動時のデジタルノイズを大幅に低減できる.TMC2208の性能を十分に引き出すためにカスタムファームウェアMarlin2.0の導入も行う.
ファン交換
純正のファンでは掃除機並みの騒音が発生することもしばしば.冷却ファンを見直して静音化を図る.
防振対策
モータの駆動ノイズは床面を伝搬する.この記事では床へのノイズ伝搬を抑え,設置環境への影響を軽減する.
押出機・ヘッド周り
ダイレクトエクストルーダ化やオートレベリング機能の追加により,印刷品質の向上を図る.
ダイレクトエクストルーダー化
フィラメントの送り経路を短縮することで,柔軟フィラメントへの対応やリトラクション性能の改善が期待できる.
BLTouch導入
オートレベリングセンサを追加し,ベッドレベリング作業を効率化する.
ファームウェア(Marlin)
Marlinを導入することで純正ファームウェアには無かった,オートレベリング等の機能を有効化できる.
Marlin 2.1
静音化の際に導入したMarlin2.0を2.1へ最新化する.最新化に伴い設定ファイル自体の修正が多数あるため,バージョンアップと合わせて設定の見直しも行う.
制御基板換装(Klipper化)
純正のTriGorilla基板を撤去し,BIGTREETECH MANTA M5PとCB1を利用してモダンなKlipper環境を構築する.












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