AI3M の出力不良修理

はじめに

以前 AI3M のダイレクトエクストルーダ化を行った.

最近どうも印刷制度が悪いと思っていたら,フィラメントをうまく押し出せない(フィラメントが滑る)状態になっていた.

症状を観察して備忘を残しておく.

症状

症状はこんな感じ.断続的にフィラメントを押し込む力が足りなくなり,均一な出力ができない状態になっている.

原因1 ギアの摩耗

プラスチック対金属でも金属は摩耗する.

押出ギアの状態を観察してみる.左が新品のギア,右が摩耗しているギア.画像だとちょっとわかりにくいかもしれない.

左が新品,右が使ってたやつ

拡大してみるとこんな感じ.こちらは新品のギア.歯に当たる光の明暗がはっきりしており,しっかりと山の形をしていることがわかる.

新品

こちらは摩耗したギア.山の頂上が摩耗して平になっていることがわかる.

今まで使ってたやつ

消費しているフィラメントを正確に計測しているわけではないが,ダイレクトエクストルーダ化してから購入したフィラメントを確認するとだいたい 2kg 程度は消費している.結構寿命が短いように感じるかもしれないが,私が使っているエクストルーダの価格は 1,525 円(税込). Amazon で購入できる BMG エクストルーダの中でも購入時点では最も安いもの.流通している BMG エクストルーダの大半はコピー品であまり大きな性能差は無い気もする(未検証).そう考えるとコスパとしては意外と悪くないのかもしれない.

コスパという言葉はよく聞くものの,明確にコストパフォーマンスを数値化して比較しているもはあまり多くないような気がする.今回のBMGエクストルーのコスパを数値化するのであれば現時点で 1.3 g/円 といったところか.知らんけど.

まぁ後述の原因も対応できればまだまだ使えそう.

Amazon.co.jp

原因2 ノズル

ノズルに異物が詰まるとフィラメントを押し出す抵抗も大きくなるだろうと思って,ノズル付近を観察.

ネジを外そうとちょっとこじってしまったあとだけど,ネジの隙間から溶けたフィラメントが出てきていることがわかる.ノズル先端はフィラメントでべちょべちょ.

ライターで加熱して固まったフィラメントを溶かしながら解体.ノズルの方のネジ山にも溶けたフィラメントが侵入している.結構な力でフィラメントを押し込めていたようなので,摩耗してた押出ギアもまだまだ使えるっぽい.

ノズル先端を観察.光に当てて穴の中を観察してみるもよくわからず,新品 (0.4mm) と今まで使ってたやつを並べてみる.0.4mm 使ってたはずなのに,なんか今まで使ってたやつの穴小さいような...こいつが押出抵抗の原因になっていたっぽい.なんで今までまともに動いていたのか...

左が新品,右が今まで使ってたやつ

修理

ノズルとせっかくなのでエクストルーダを新品に交換して修理.

おわりに

BMGエクストルーダは消耗品.高級な BMG エクストルーダやしっかり熱処理されたギアを使っている個体はもう少し長寿命かもしれない.他のBMG エクストルーダ使ってる人はどれくらいの寿命なのか教えてほしいところ.

ノズルはなんで今更問題になったのかよくわからん.製品によってノズル径の精度が結構違うようなので,購入する際はメーカーとかレビューとかよく確認したほうがいいかもしれない.

この部分のギアだけ安く売ってるところないかなぁ.

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