Clam AntiVirus

はじめに

Windows では Windows Defender,Mac では XProtect.主要な OS では何かしらマルウェア対策が標準的に用意されている上,ウイルスバスター,Norton,McAfee,AVGなどのサードパーティインターネットセキュリティスイートの選択肢も多数存在している.

では Linux ではどうか.残念ながらオープンソースの特性上標準的なセキュリティスイートは用意されていない.デスクトップユースでは Windows の独擅場の OS シェアとなっているが,タブレットやモバイルを含めると Android がトップを走っており,エンタープライズユースでは RHEL 等の Linux ベースのオペレーティングシステムを利用する場面が多く,コンピュータの性能ランキング TOP500 でも全てのコンピュータが Linux ベースの OS を利用している.

Source: StatCounter Global Stats – OS Market Share

Source: StatCounter Global Stats – OS Market Share

Linux Malware On The Rise | Internet News
Assuming you're safe from viruses and other malware just because you are on a non-Windows platform is a big mistake, as the number of Linux-based malware

Linux を標的としたウィルスも増加しており,現代では Linux に於いてもマルウェア対策は必須でしょう.

Anti virus for Linux

Clam AntiVirus

ClamAV® is the open-source standard for mail gateway-scanning software.

https://www.clamav.net/

Linux AntiVirus ソフトウェアとして恐らく真っ先に名前の上がるソフトウェア.公式サイトの説明にある通り,メールゲートウェイのスキャン用途で開発されており,一般的なエンドポイントセキュリティスイートとは違った特性を持つ.が,特定のディレクトリやファイルに対して定期スキャンや OnAccess スキャンと言った機能を具備しており,使いどころによっては十分に利用できる.

一応 GUI のフロントエンドとして ClamTk が利用できる.

Cisco Secure Endpoint

ClamAV と違ってちゃんとした Cisco のエンドポイントセキュリティスイート.30日間の無料トライアルが利用できるが,エンタープライズ製品だけあって価格表示してない.この手の製品は Linux をデスクトップとして常用する人口が少なすぎてそもそも BtoC が考慮されていないことが多いのかもしれない.

https://www.cisco.com/c/dam/m/ja_jp/partners/documents/fy23/security/202204-zakkuri-secureendpoint.pdf

Microsoft Defender for Endpoint

Windows ユーザーの 100% がその恩恵にあやかっているであろう Windows Defender の Linux 版のようなもの.Microsoft Defender for Cloud の有料プラン Microsoft Defender for Servers Plan1/2 の一部として提供されているので,あまり個人利用には向いてなさそう.Windows Defender 自体は個人向けに Microsoft 365 Personal/Family の一部として が提供されているが,こちらは Linux がサポートされていない.

その他

かつて Linux 向けにリリースされていたアンチウィルスソフトの多くが姿を消し,Linux といえば Android 一択と言わんばかりに Android 向け製品に置き換わっている.そもそも Linux をデスクトップとして常用している人口が少なすぎて,ホームセキュリティの対象として認知されてない.

Red Hat does provide a high level of security in the operating system and packages that we distribute. As security issues are discovered in various applications, Red Hat provides updated packages in a way which keeps potential risk to a minimum.

Is any virus protection software needed for Red Hat Enterprise Linux?

RHEL をエンタープライズで使う場合はそうなんだけど,普段遣いするとなるとアレとかコレとかサードパーティパッケージ使いたいじゃん...

もう ClamAV 一択じゃん...

ClamAV 導入

インストールは(たしか)コレだけ.導入したの結構前なので細かいところは割愛.と思ったけどそもそも Linux をデスクトップで常用してる人間ほぼいなからほぼ需要無いよね.ね.

$ sudo dnf install clamav clamtk

あとは cui やら clamtk やらで適当に設定して終わり.定期的なフルスキャンとホーム領域や重要なディレクトリへの OnAccess スキャンを組み合わせて利用すると良さそう.

さっそくフルスキャンしてみた結果.

Firefox のキャッシュが CVE まみれなのと,ros で使ったファイルの一部も CVE に該当している部分があるっぽい.PUA(Potentially Unwanted Applications) なのでご検知の可能性も多分に含まれていそうではあるけど,思ってた以上に汚かった感がある.

さいごに

もしかして Linux ユーザみんなノーガードなの...?いい製品があればおしえて...

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