はじめに
最近ペンプロッタを作っているわけですが,ちゃんとしたCNCを作ればPCBも作れるということに気づいてしまった.自作基板作るのに薬品使うの面倒なので,これ欲しいなぁと思ってほんのちょっとモチベーションが上がりました.
ということで,かくかくしかじかでArduinoNanoを壊してしまったので,手持ち無沙汰な今のうちにCentOS7でKiCadを使えるようにする.
方法としては過去にCnetOS7上でWinMergeを動かしたときとほぼ同じです.Dcokerが使える環境であれば特に難しい話はありません.
KiCadについて
KiCadは電子回路設計やプリント基板設計に使われるオープンソースなソフトウェアです.
3Dプリンタが登場してからというもの3DCad界隈ではFusion360が猛威を奮っており,回路設計にはFusion360と親和性の高いEAGLEの知名度がじわじわ上がってきているように思います.GoogleTrendsでは今のところはKiCadの方がやや優勢です.KiCadは非常に高機能で,思いの外直感的に回路設計ができます.日本ユーザコミュニティがあるので日本語の情報もネット上にたくさん転がっています.
もともとはソースからビルドしようと思って色々やってみたものの,CentOS7では関連ライブラリが古すぎてビルドするのに切りがないので,例によってDocker上で動かすことにしました.ちなみにCentOS7ではepelからKiCadをインストールできますが4系です(ちょっと古い).最新の5系を使うには Flatpak版がありますが,テキストボックスに入力した文字を選択したり,削除したりしようとするとクラッシュするという致命的な問題に遭遇してしまった.Flatpakでうまいことデバッグできなかったので今回はFlatpakを使うのは諦めました.
How to build and run
材料はこちら.Dockerfileを見てわかる通りUbuntu上でKiCadを動かします.
Build Dcoker Container
local $ git clone https://github.com/HeavyMoon/KiCad.git local $ cd KiCad/ local $ docker build -t kicad .
UbuntuのコンテナにKiCadをインストールします.準備はこれだけ.
Run KiCad
local $ ./kicad.docker
スクリプトを実行するとKiCadが起動します.DockerコンテナとXを共有しているので,(ウィンドウ名以外の)見た目はCentOS上でネイティブで動いているようなかんじになります.
KiCadコンテナの/home/kicad-user
にCentOSの~/KiCad
ディレクトリをマウントしているので,このディレクトリにあるファイルはローカルとコンテナ間で共有できます.
おわりに
CentOS7で最新のKiCadを使う方法を紹介しました.
この方法に慣れてしまうと,FlatpakとかSnappyとか使わなくても,大抵のアプリケーションがCentOS7で使えて非常に便利.
2020-10-29 追記
Flatpak版は言語設定が日本語だと入力がうまく行かないみたい.英語で設定すれば使える.Flatpak版の日本語ユーザいないの??
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